かざみ 目指す女性を梅に重ねて
かざみは「香散見」と書き、香散見草(かざみぐさ)は梅の花の別称です。梅は百花の中で一番に咲くことから「春告草」、芳香を放つことから「香散見草」ともよばれます。また「好文木」ともよばれ、中国の皇帝が「文を好めば梅開き 学を廃すれば梅閉づる」と言ったこと、「東風ふかば にほいおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」と詠んだ学問の神様といわれる菅原道真の梅とのかかわりは有名です。
そうなんです。梅は、学問 学ぶということとても関係があるのです。
かざみは「汗衫」と書き、昔の衣類のひとつでもあります。もともと汗がにじむのを防ぐために着た下着でしたが、後に童女が表着の上に正装用として着たものです。特に思い入れはありませんが、着物を学ぶ人として、知識の中に入れておいて下さい。
かざみは「風見」と書きます。風を見るとは、大きく世の中の動きも理解でき、とっさの時の状況判断もできる。そして自然の風、風のにおい・風の色、季節を敏感に感じる感性と心のゆとりを持ったそんな女性に・・・
【梅の花】
百花の中で一番に咲く梅の花は、春の訪れを告げ、人々に勇気と安らぎを与える。
桜の花が咲き出して、みなが浮かれ出すまで「春はもうすぐ」と励ますように咲き続ける。格調のある幹、繊細な枝は年輪と共に刻んできた経験と知識。ささいなことに動じることのない安定した風格と繊細な美しさ(現代作法テキストより)
「かざみ」の三文字に託した私の思い 目指す女性を梅に重ねて・・・
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