かざみきもの学院
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<2008年1月>

 

生活の知恵

学院長  「温故知新」「先人の知恵」という言葉があります。私は、これらの言葉を大切にしています。またもっと身近なもので「おばあちゃんの知恵袋」というとても実用的で教えられることが沢山あります。
最近は核家族になりおばあちゃんと一緒に住まない人が多くなりました。私も四国愛媛県から誰も知人の居ない群馬県に来て、二人でスタートしましたが、学校にほんの少し勤めたくらいで、世の中の常識もよく知らない上、新しい土地での地域によるお付き合い習慣の違い、その他諸々分らないことが多く不安でした。

 この仕事をするようになり、大分忙しくなって、お手伝いの人を頼もうかというとき、年配の人で、母親か姑代わりのような人がいいと思っていました。色々教わりたからです。学生の頃も、みんなアルバイトをしていましたが、私はどこかの家にお手伝いさんに行きたいと思っていた頃がありました。特にこの頃は、一人前の大人の女性になりたいと思っていましたから、こういう思いが強かったのかもしれません。結局家庭教師しかできませんでしたが・・・
 
 とは言うものの、子供の頃自然に母から教わったことがあります。私達年代の人は皆そうだと思います。今の核家族の若いお母さんは新しい情報は早く吸収するけれど、昔から伝えられてきた生活の知恵を知らない人も多いように思います。私も教わりたい、教わりたいと思っていましたが、よく考えると、知っていることを、伝えていかなければいけない年代に来ていることに気づきました。

《 七草粥 》
 お正月のことについては、2006年1月に書きましたが、7日の七草についてです。
「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ 春の七草」と 短歌のように、五七五七七 で覚えたものです。

   せり(芹) なずな(ペンペン草) ごぎょう(ハハコグサ) はこべら(ハコベ) 
   ほとけのざ(タビラコ) すずな(蕪) すずしろ(大根)。

 「七草粥を食べると邪気が払われ、無病息災でいられる。」といわれます。
七草ばやし「七草なずな、唐土の鳥が、日本の土地に、渡らぬ先に トントンバタリトンバタリ・・」 と歌いながら、七草を刻み、お粥にして食べます。
また、お正月の飲食で弱っている胃腸を休ませるという意味にもなっています。

 この中での、すずしろ 大根について少し書いてみます。
大根は日本には中国から入ってきたようです。細くて長い守口大根から始まり、青首大根 桜島大根 聖護院大根 葉大根 ラディッシュ かいわれ(葉が二枚貝が開いたようなところからいう) と色々なものがありますが、最も基本の青首大根についてです。

 大根は栄養的にも優秀な野菜で、ビタミンC 消化を助けるジアスターゼ 葉にはビタミンC・Aが多く含まれ、辛味は胃液の分泌を促し腸の働きを整えます。昔の人は、「医者いらず」と言いました。
調理法も、煮物 おろし 酢の物 味噌汁の具 漬物 また最近では大根サラダが人気です。1本の大根を上手に使うには、大根をよく知っておくことが大切です。

  ○ 先・・ 辛い  漬物 味噌汁の具
  ○ 中・・ おでん ふろふき大根等 煮物
  ○ 上・・ 甘い  おろし サラダ
  ○ 葉・・ 漬物 油いため 味噌汁の具

 これが一般的ですが、辛い大根おろしが好きという人もいますが・・・
また、若い大根の葉先を片面に衣をつけて揚げると、フリルがきれいで、てんぷらのとき1、2枚添えるといいです。

  ○保存 ・・ 葉つきのものは、葉を切り落とし(根の水分を吸収されないよう)新聞紙にくるんで、冬は冷蔵庫に入れなくてもよい
  ○煮物 ・・ おでん ふろふき大根 ぶり大根
    「面とり」・・切り口の角をそぎ落とし煮崩れを防ぐ
    「かくし包丁」・・ 忍び包丁とも言い、火の通りをよくするため、下になる方に十文字に切り目を入れる(飾り包丁は上)
    「下ゆで」・・米のとぎ汁か米を少し入れると苦味がとれる
  ○大根おろし
    「まっすぐに強くおろすと辛く 丸く優しくおろすとまろやかな味」
    「竹の鬼おろし」・・竹製 鬼の歯の形 水分が逃げにくくふんわり上がる
    「もみじおろし」・・大根に赤唐辛子を差込み一緒におろす 人参と大根でも
  ○切干大根 割り干し 丸干し
    「寒ざらし」することにより、味も栄養もよくなる。
毎日使う野菜も2,3時間外にさらすとおいしくなる

 その他、大根に関して

  大根をさいの目に切り蜂蜜を加え、上がってきた液を飲むと風邪にいい。(大根おろしに蜂蜜でもいい)
  大根の切れ端にクレンザーをしみこませてステンレスのシンクを磨く。クレンザーの粗い粒子が大根に入り込んで細かい粒子だけで磨けるので傷つけることなく磨ける。
  のし餅を切るとき、大根を切りながら切る。大根のアミラーゼが包丁にこびりついた餅の粘り気を溶かしてくれる。
  大根の先の切れ端は、魚のうろこを取るのによい。うろこが飛ぶのを防ぐのには、透明のビニール袋の中、新聞紙の上で。

 これらは実際に経験して考えた生活の知恵です。周りの人の、また年長者の生活の知恵はなるほどと思うことが沢山あります。これらは体にもよく、物を大切にすることに、また、エコに通じることが多いです。ある年代の人にとっては誰でも知っているあたりまえのことと思っていることでも、やはり伝えていかなくてはいけないと思います。
新しいものが使いこなせなくて、嘆いている人も、持っている生活の知恵を自信をもって若い人に教えてあげ、新しいことは、子供や年下の人から学ぶ姿勢を持っているとお互いにいい結果が出ると思います。年齢の違う人と友達になると色々な意味でより豊かになります。

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渡部捷子

渡部捷子へのメールは watanabe@kazami.com まで

 
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