かざみきもの学院
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<2008年5月>

 

新緑の朝 第4の着物を思う

学院長  4月19日、全国きもの指導者協会、七尾地区の総会が石川県和倉温泉、加賀屋で行われました。今年のかざみのメンバーは、みんなそれぞれの都合があり、西から東から4班に分かれて加賀屋に集まりました。私は、この日松山の人と空路伊丹へ、新大阪から「サンダーバード」で和倉温泉まで、途中強風のため、列車がいつものルートではなく、別のところを通ったとかで、40分遅れ。列車でもこういうことがあるのだと知りました。
総会に引き続ききものショー、短い時間での、構成演出、七尾地区の皆さん、とても立派で素晴らしいショーを見せていただきました。また、パーティーも楽しく過ごさせていただきました。
会の終わりに、来年の開催校として、引継ぎの握手をして、いよいよ松山総会がちょうど1年になったことを実感しました。

 翌日は、輪島の方まで足をのばし、のんびりと広い海を眺めて、命の洗濯。帰りは群馬のグループと、金沢から「はくたか」で日本海側を通り越後湯沢へ。上越新幹線に乗換え、熊谷まで帰りました。

 毎月半分ずつ、行ったり来たりの生活でしたが、だんだん娘に任せる部分が多くなり、私の住所は松山に移して、今は1週間くらいしか群馬の家には居ない状態が続いています。今回はゴールデンウイークを群馬で過ごすことにしたので、朝、近くの散歩道「いずみ緑道」を歩いています。家から大通りに出ると駅に続く「はなみずき通り」、そこから緑道に入り、木々の下をしばらく歩くと途中、あずまやがありそこから緩やかなスロープの芝生、周りの桜はもう緑が元気に茂っています。2本の八重桜の下は、ピンクのじゅうたん。また木々の間を抜けると、行きかう車の上を行く陸橋を越えて、サッカー場、野球場などもある運動公園へと続きます。行き着いたところは、利根川の土手、この川を越えると埼玉県です。

 公園では、おととい夕方来た時は、近くの子供達がお父さんと一緒に遊んでいる光景が見られましたが、朝は静かで、ベンチに腰を下ろし、さわやかな風を頬に感じながら色々なことを考えていました。
松山からまったく知らない土地へ来てからのこと、子供達のこと、夫のこと、仕事のことなどなど・・・

 初めてこの地で全国きもの指導者協会総会を開催したときのこと・・・
1回目のときは、何も分らず、ただただ夢中で、大勢の人を舞台に上げました。
2回目は松山、まだ松山校を開校して年数も浅く、群馬の人と松山の人、合同で作り上げ、県民文化会館で行った2時間のショー。このとき、私も少しは成長し、はっきりとしたテーマを持って臨むことができました。
そしてまた10年が過ぎ、3回目の総会です。この10年の間にまた私の中で少しは変化がありました。変化というより、この仕事を続けてきた中で、ずっとベースにあったものを、今度は真正面から取り上げ表現したい。今だからできる、目で見て華やかなショーではなく、心に響くあたたかいショーをしたいという思いがわきあがってきました。

 私がずっと前から言っている三つの着物は、1 伝統の着物 2 ファッションとしての着物・・・ このことは始める前から分っていました。
3番目は 女性を内から外から磨き高めていく手段としての着物です。
この仕事をしていく中でそのことに気づき、この着物の大きな力に驚きがあり、大変興味を持ちました。
そして今、4番目の「着物」がはっきり見えてきました。

 気がつくと、犬を連れた人や、朝歩きの人が、公園の周りの道を歩いていました。
また木々のトンネルを抜け、家につくと、玄関側の庭の、「やまぼうし」の木の根元に、青紫の「おだまき」の花が咲いていました。「ホタルブクロ」も元気に伸びて、「てっせん」は蕾もふくらみ、明日は花を咲かせるでしょう。

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渡部捷子

渡部捷子へのメールは watanabe@kazami.com まで

 
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