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<2017年10月>

 

リハビリテーション医療 石川誠氏より

 先日とても感動するテレビ内容に引き込まれてしまいました。また医療・医師のお話です。
「人間が人間らしく一生を終えるために」と、脳神経外科医がメスを置き、日本のリハビリテーション医療、(病後の生活も診る医療)を確立された石川誠氏のお話です。
リハビリと言えば、以前は骨折後の療法、リュウマチ、脳性麻痺等、整形外科医が担当するような医療でしたが、今ではより複雑になり、さらに高齢者を対象のリハビリも増え、臓器別の医学は 「自然科学的な医学」 であり、リハビリテーション医学は、「社会学的な医学」と分類できるとのことです。

 先生がある病院に勤務していた時、救急病院なので運ばれてくる人はとても多く、救急処置後それぞれの専門医が診るけれど、一人ひとりのことをその後ずっと診られる体制になっておらず、病院には病人が増えるばかりだったそうです。本当の意味での治療とは何だろう・・・?と、この頃から考えておられたようです。私の知人にも手術をした後、家で寝ていることが多く、鬱にも向かい、1年余りで亡くなった方がおられます。

 先生の言われるリハビリ治療の基盤になっているのは、『人として・・・』 という考え方だと思います。
それは患者に対して、人としてできるだけ快適に生きていけるように。そしてまた、先生が、医師として臓器等一部を治療することだけでなく、人として、「そこまで診るのが医師の使命では」 というお気持ちが大きかったのだと思います。

 番組を観た方も多いと思いますが、「そんな考え方ができる、石川誠先生は特別の方だから」 でおしまいではなく、誰もが、どんな人も、それぞれ人とかかわっています。私は、何をするかということより、物事の考え方として心に響き、ずっと大切にしたいと思いました。それぞれがそれぞれの立場で考えることのヒントになれるようにと思います。どの分野でも、一人ひとりを大切に、愛情を持って臨むことが基本であることは言うまでもありません。「人の幸せは “物” ではなくて “人”、そしてまた、それぞれのその時々の小さな達成感の積み重ね」 今改めて思います。

 先生の座右の銘は 『 1人は みんなのために みんなは 1人のために 』 だそうです。

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渡部捷子

渡部捷子へのメールは watanabe@kazami.com まで

 
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